APT Women ACCELERATION PROGRAM IN TOKYO FOR WOMEN

受講生

エピテみやび 田村雅美

エピテみやび田村雅美

『見た目』と『こころ』を取り戻す人工ボディパーツの製造

エピテみやびが手掛ける『見た目』と『こころ』を取り戻す人工ボディパーツの製造について教えてください。

エピテみやびは事故やご病気で身体の一部を失くされた方へ、着けて外せる本物そっくりの人工ボディをお創りし、『見た目』と『こころ』を回復する事業を展開しています。

主なお客様は、
①事故や労働災害で指先を失くされた方へ『着け指』を。
②乳がんでお胸を失くされた方へ『着け胸』を。
③性同一性障害で体が女性で心が男性の方へ『着けシンボル』を、オーダーメイドでおつくりしています。
義手義足とは違い機能はしませんが見た目を整えることで精神的な負担の軽減につながります。

お客様の共通するお悩みは、
①他人からの視線が怖いこと。
②自分に自信がもてないこと。
③公衆浴場へ入れないこと。です。

人工ボディの特徴は、
①手術が必要ないので痛くないし、比較的短期間で仕上がること。
②着けて外せるため、ライフスタイルに合わせてご利用できること。
③着けたまま公衆浴場へ入れること。
④指紋、血管など細部の再現性が高いこと。です。

エピテみやびでは、お客様が自信をもって前向きに過ごせるように、どんな風にご利用になりたいか、どんな自分になりたいかイメージしていただき、一人ひとりにヒアリングをしてお客様と一緒にお創りしていきます。


■before


■after

■52年も人前で手がだせなかった男性。製作後は人前で手が出せるようになりました。

起業のきっかけを教えてください。

きっかけは乳がんで左の胸を全部失くされた友人の言葉でした。「ガンでダメージを受けるのは肉体だけじゃないの。身体は悪いところを取って、化学治療をすれば回復することもあるけれど、失った胸と心の傷は元に戻らないの。お胸を失ったことで自尊心や女としての自信までも失われてしまうの。でも、お胸が欲しいからといって、また辛く痛い手術はしたくないのよ」。それを聞いた私は、当事者や医療従事者でも人工乳房の存在を知らないのかと愕然としました。

私なら人工乳房を作れる技術とノウハウがある。そう思って活動をスタートしたら、お胸だけでなく、お指を失くされた方や性同一性障害の方でお困りの方、外見でお悩みの方に出会いました。

こんなに多くの方が困っているのにサポートする人が少ないと感じると同時に、社会や医療現場でも認知度が低い人工ボディを展開して、お悩みの方をサポートしようと思ったのがきっかけです。


■「着け胸」の創作


■温泉でご利用可能

今後の展望を教えてください。

起業してから肌で感じたことは、身体の一部を失くされたことで、心の一部までも失くされて自信が持てずに悩まれている方がとても多いということです。

エピテみやびは人工ボディを身近なものとしてご利用いただけるように展開します。イメージは、「着け指」ならお仕事用はナチュラルに、デート用ならネイルが楽しめるようなファッションアイテムとして使ってもらうことです。

なりたい自分になれるように、ゼロからプラス1へ、1からプラス2へと人生を豊かにするお手伝いをしていきます。そして美容整形とメイクの間の唯一無二の世界を創り上げます。

また日本国内だけでなく、海外にも目を向け展開します。例えば紛争地域などで身体の一部を失くされた方や、お顔にダメージを受けた方に、3Dプリンターなどの機械と人工ボディを組み合わせてサポートする技術を教えるスクールを設立し、教育と活性化につなげます。

インタビュー動画